安全衛生
建設業を営んでいます。先日社員が室内の工事現場で熱中症で倒れました。猛暑日が続くなかでの作業ですが、対応策が分からず困りました。再発防止を検討したいのですが、特別な対応策を取っていないのが実情です。熱中症を予防するための対応策はありますか?
熱中症の対応策として「作業環境の改善」、「適正な作業管理」、「社員の健康管理」、「発症時の救急措置」が重要な項目として挙げられます。熱中症は死に至るおそれのあるものですが、それぞれの項目で有効な管理体制を構築し、適切に対応することが必要となります。
「作業環境の改善」は、暑さそのものを和らげる工夫をするということです。直射日光が当たる、又は照り返しの強い作業場では、出来るだけ風通しを良くし、管理者がその場で確認し、扇風機や冷房機器の設置、冷たいおしぼりや氷、飲料水など身体を適度に冷やすことのできるものを備え、快適な作業環境になるよう気を配る必要があります。
「適正な作業管理」ですが、冬場よりも連続作業時間を短縮するなどの配慮が必要です。作業の合間に水分・塩分を摂取するよう指導し、服装には吸湿性・通気性のよい素材のものを着用させ、屋外では通気性の良い帽子を着用することをお奨めします。作業中の巡視を行い、労働者の体調を確認することも重要です。
「社員の健康管理」は、作業前に労働者の健康状態を必ず確認し、体温計などを常備し、体調不良などの兆候があらわれたら、重労働を控え、場合によっては休ませます。急な体調不良に備え、「発症時の救急措置」として、あらかじめ病院、診療所等の所在地・連絡先を把握し、いざという時に慌てないように緊急連絡網を作成します。
以上のことに留意し、熱中症へ適切に対応していくことが重要となります。